ニンニクは太陽を好み、日陰ではよい生育をとげません。酸性土壌と排水不良の土地も嫌います。土質は粘土質に砂と有機質を混入したいわゆる重い土で、肥えた気候的には昼夜の温度差の多い所によく生育します。
原産は西アジアで、ヨーロッパでは門口にニンニクを並べて、悪霊の浸入を防ぐといい、東洋でも同じような風習が見られます。主成分のアリシンはビタミンB1の分解酵素アノイリナーゼの作用を抑制し、B1を活性化させ、体内からB1の損失を防ぎます。
ニンニクの消費は食用が多く、薬用はほんの一部に過ぎませんが、漢方では生で食べると怒りっぽくなり、煮て食べると性欲が高まると言われています。精神興奮、精力増強が主で、その他胃腸病、食欲不振、下痢、便秘、風邪、脚気、結核、不眠症、冷え性、疲労回復、神経痛、動脈硬化、寄生虫駆除と幅広い効能があります。問題は用い方で、生で用いると強すぎて胃腸を荒らすので、加熱したり、炒めるなどして、過量にならない用い方が肝心です。
【薬用部分】
鱗茎。
【採取時期】
7月。鱗片を秋植えて翌春6〜7月に収穫します。
【用法】
生のままや焼いたり、おろしたり、酒に漬けたりして用いると強壮、冷え性、低血圧、不眠、慢性便秘、月経不順、かぜ、虫下しなど応用範囲は広い。生汁は殺菌力があり、おろし金ですりおろしたものを水虫やたむしの患部につけると効き目がある。
50種類近くの薬草や食品が配合されている美杏香ハーミットパウダーは、体内毒素を排泄してくれます。
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