体中の湿が消化器系や胃腸の不調を引き起こしている |
刺身や寿司などで代表される日本料理は、醤油やワサビなどと一緒に食べるものが多く、味が薄く、さっぱりとしている。このように日本でさっぱりとした薄味が好まれるのは、それなりの理由があるように思える。四方を海に囲まれ湿度も高い環境の中で生活している日本人は、ただでさえ体内に湿が溜まりやすくなっています。
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滋養剤は温性から涼性へ、漢方の治療法の変化 |
薬用人参やローヤルゼリーなどの滋養剤は、新陳代謝の低い冬場に摂取するのが効率的だとされています。冬の間にエネルギーを貯めることで、春から夏の病気を予防できるとする中国独特の養生法であり、「冬令進補」と呼ばれて、生活の中に根づいています。
昔は朝鮮人参や鹿茸(鹿の幼角)などの、いわゆる温補剤が好まれたが、近年は西洋人参や銀耳など、清涼感があって、滋潤(体を潤す)作用のある清補剤が多く用いられるようになってきました。
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乾燥で起こる肺・喉や呼吸器の病気と養生法 |
環境が変わると、日頃は健康に自信のある人でも、体調を維持するのは容易なことではありません。実は、気候風土と病気には、密接な関係があります。秋は、中国漢方でいうところの「燥」の季節です。気象条件の中でも乾燥によって引き起こされる病気が多い季節です。乾燥の影響を最も受けやすいのは、喉や鼻、気管支などの呼吸器系です。
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陰から陽の季節へ、春先の病気を防ぐ養生法 |
一年のうちで日照時間が最も短いとされるのが冬至です。日本では、この日にカボチャを食べたり、柚子湯に入るといった寒さに関わる習慣があります。漢方独特の陰陽の考え方からすると、冬至は、自然界の陰のピークに達する時です。一方、「陰きわまれば陽を生ず」という言葉もあって、陰と陽の転換点に当たる冬至は、新たな陽が芽生え、生長を始める時期でもあります。
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ストレスを受けやすい肝、気の調整と流れについて |
漢方では、自然と人間との調和を第一として、自然現象と人体の生理を結びつけて考えるところに特色があります。春は、自然界すべてのものがのびやかに成長する時期です。これは人間についてもいえることで、体の成長だけでなく、のびやかな精神活動が求められる時期でもあります。従って、ストレスを上手にコントロールして、メンタルヘルスに努めることが、春の養生のポイントになります。
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体を温める温性の肉は羊肉、冷えや痛みに効果的 |
日本ではシャブシャブには牛肉を使いますが、中国では羊の肉が使われます。羊肉を串に刺して焼く食べ物も中国ではとても人気があります。豚肉や鶏肉といった肉類には体を温めるものや冷やすものがあったり、豚肉は腎、鶏肉は肝のように肉それぞれの効果が異なります。肉類のなかでも、羊肉は体を温める作用が特に強く、寒い季節、中国では羊肉を好んで食べるのは、それによって体を温め、寒さに負けない体力をつけるためです。
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低体温・陽気を損ない体を冷やす衣食住の習慣 |
日本人は体質的に冷え症の人が多いようである。現代の子供の低体温状態(36度以下)がよく話題になりますが、「冷え」は大人にも当てはまります。「冷え」は年齢・性別を問わず、常に悩みの上位に位置しています。
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日本人は気虚体質?漢方の気の流れで体質改善 |
日本人には、「気虚」(気の不足)タイプの人が多いようです。気虚(ききょ)とは目に見えない生命エネルギーである気が慢性的に不足していることです。中国漢方では、体内を流れ、生命活動全般をつかさどる「気」の働きをとりわけ重視しています。
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四診で未病を見極め、望診で症状を確認する中国漢方とは |
西洋医学では、診断の際、局部を詳しく調べます。そのための診断機器も発達しており、検査結果やデータが重視されています。その診断法は確かに素晴らしいのですが、問題がないわけではありません。例えば、患者側に体調が優れないという自覚症状があっても、検査データとして現れない限り、病気としての診断が下りず、治療方針が決まらない事があります。
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生薬の加工、煎じ方で漢方の薬効効果が変わる |
漢方は、いわば中国の国技のようなものです。その漢方で最も大切なのが、漢方薬の原料となる生薬です。生薬は自然由来の原料なので、化学合成された西洋医学の医薬品とは異なり品質にバラつきがあります。したがって、この社会も老中医(経験を積んだ漢方の名医)を中心に、中医師、薬剤師、生薬の加工や栽培、鑑別を専門とする人など数多くの人たちによって支えられています。その中から加工についてお伝えします。
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