紫蘇(シソ)は、古い時代に中国から渡来、頭のモヤモヤをとり、血行を整える薬草として、大切にされてきました。その鮮やかな色と香気から、「その色紫色で、血に分け入る」と古い文献にあるほどです。
近年は、アオジソや紫色でも全く香りのないものが好まれるが、香りの主成分、ペリアルデヒドに薬効があります。シソは庭の片隅などにも植えられ、利用されますが、紫色で香気を持つものもアオジソとともに植えると、交雑して香りのないものになるので注意が必要です。
一方、古くから紫蘇はスパイスとしても知られてきました。土地は肥えていれば申し分ありませんが、痩せ地でも少々の肥料をやれば、りっぱな株になって葉も果穂も収穫できます。日当たりは良いほうが望ましいですが、多少日陰でも育ちます。
薬効としては、精神不安の鎮静、その他、発汗、食中毒、利尿に効果もあります。
【薬効部分】
葉、種子。
【採取時期】
葉は7月、種子は10月〜11月。
食用には生薬をいつでも採ってそのまま利用できます。薬用には十分充実した葉を摘んで陰干ししたものを紫蘇葉と称し、10月頃に果穂を抜き取って種子を採ります。
【用法】
「あらゆる邪気を払う」、つまり心身を爽やかに保つと言われています。漢方の処方では、精神安定剤として、ヒステリーや情緒不安定の薬に配剤します。
生の葉を数枚、刺身などに添えますが、香りを楽しみ、目を楽しませる他にシソの持つ、魚毒を弱める作用もあります。他の魚料理と組み合わせて使うことも多く、古くから庶民の身近にあった薬草の1つです。
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